ダイエットと糖質

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Q,痩せたいので糖質を制限しているのですが思うように成果がでません。

夜は炭水化物を抜いたほうがいいのでしょうか?

A,糖質は人間の主要エネルギーです。

糖質制限で糖質からつくるエネルギーが不足し過ぎると、体は筋肉を分解してエネルギーを作り出します。

これを「糖新生」といいます。

糖質を中途半端に制限することにより、頑張った筋トレが無駄になってしまう可能性があるということです。

今回はダイエットと糖質の関係性について解説していきます。

✔記事の信頼性
本記事は女性専用パーソナルトレーナーとして10年以上のキャリアがあるパーソナルジムRemake代表でもあり、国際的に最も信頼性の高いパーソナルトレーナーの認定資格NSCA認定パーソナルトレーナー、日本ダイエット協会プロフェッショナルアドバイザーの資格を保持したトレーナーが書いております。

■ 糖質とは

1,糖質について

糖質は、エネルギー源(1gあたり4kcal)として最も多く利用され、摂取してから最も早くエネルギーに変わる即効性のある栄養素です。このエネルギーが脳やカラダを動かす力となります。

糖質は、でんぷんやオリゴ糖などの多糖類、砂糖や乳糖などの二糖類、ブドウ糖や加糖などの単糖類を総称したもので、分解されることによって単糖類になり、エネルギー源として利用されるのが特徴です。

 糖質は、身体を動かしたり脳を働かせたりするのに使われるだけでなく、身体づくりや身体の修復にも使われます。

■ 糖質の必要量

1,糖質は一日にどれくらい摂取するべき?

実は糖質をどれくらい摂取するべきかという明確な量は定められていません。

厚生労働省は、糖質を含む炭水化物から摂取するカロリーを、1日の総摂取カロリーの50〜65%を目標量としています

1日に必要なカロリーはその人の体格や活動量などによって異なりますが、比較的活動量の少ない場合、成人男性は2,000〜2,400kcal、成人女性は1,400〜2,000kcalが目安です。

上記の例で炭水化物からの摂取カロリーを50%にしたい場合、女性は700〜1,000kcal、男性は1,000〜1,200kcalのカロリーを炭水化物から摂取すべきだということになりますね。

なお炭水化物の摂取量について上限量や最低限必要な量は設定されておらず、50〜65%という数値は総摂取カロリーのうちたんぱく質と脂質から摂る必要のある分を除いた残りとして設定されています。

糖質は重要なエネルギー源のため、他の栄養素とのバランスを考慮して適切な量を摂取するようにしましょう。

2,不足するとどうなるの?

糖質が不足すると低血糖状態(血糖値が下がりすぎてしまった状態のこと)になります。

症状はさまざまですが、主には倦怠感、集中力の低下、めまいなどです。

他にも、筋肉を分解してエネルギーにするので頑張ったトレーニングの成果が無駄になってしまうことも考えられます。

ボディビルダーの私でも糖質を制限するとトレーニングの質が大きく下がるので、糖質の重要さは身をもって体感しております。

3,糖質を摂り過ぎるとどんなリスクがある?

糖質の摂り過ぎは肥満や糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めると考えられています。

糖質はエネルギー源として必要な栄養素ですが、摂り過ぎるとエネルギーとして消費されずに体に脂肪として蓄積されてしまいます。

また一度に糖質をたくさん摂ると血糖値が急上昇し、それを下げるためにインスリンが多く分泌されます。

インスリンは血糖値を下げるはたらきを持つ唯一のホルモンで、細胞が血液中のブドウ糖を取り込んでエネルギーに変えるのを促す作用があります。

加えて余分なブドウ糖を脂肪に変えるのを促す作用もあるため、多量に糖質を摂ることでインスリンの分泌量が増えると太りやすくなってしまうのです。

さらに体に脂肪が蓄積されるとインスリンのはたらきが弱まるため、肥満になるとますます多くのインスリンが必要になります。

インスリンを多量に分泌する状態が続くとインスリンを分泌する膵臓(すいぞう)に負担がかかり、やがて必要な量を分泌することもできなくなります。

インスリンの量が足りなくなると、血糖値を下げることができず高血糖と呼ばれる状態が続き、糖尿病の発症につながるのです。

また肥満は糖尿病だけでなく、高血圧や脂質異常症、心臓・血管の病気といった生活習慣病を発症するリスクを高めるといわれているため注意が必要です。

■ 筋肉が減る?「糖新生」について

1,糖新生とは

筋肉(タンパク質)をアミノ酸に分解してそれをエネルギーに変えることを糖新生といいます。

何かのきっかけで糖質や脂質などの体を動かすエネルギー源が不足してしまった時は、筋肉がエネルギーを生み出す材料として使われてしまいます。

トレーニングしていても筋肉が減ってしまってはモチベーションが低下してしまいますよね。

2,糖代謝と糖新生

ここでは糖代謝と糖新生の仕組みについて詳しく解説していきます。

口から入った糖質は消化管を通るときに消化酵素アミラーゼによって分解されて小さくなり最終的には単糖類になります。

単糖類とはグルコース、フルクトース、ガラクトースです。

単糖類まで分解されて小腸から吸収されるわけです。

小腸から吸収されたグルコースは門脈を通って肝臓に運ばれます。

グルコースはブドウ糖とも呼ばれます。肝臓から血液中にグルコースは放出されるのですが血液中のグルコース濃度のことを血糖値といいます。

血液中にグルコースが十分足りていれば肝臓はグルコースをくっつけてグリコーゲンとして幹細胞に貯蔵します。

余分なグルコースはグリコーゲンとして肝臓に保管されるということです。

そして空腹時に低血糖になるとそのグリコーゲンを分解して血液中に放出します。

筋肉もグルコースをグリコーゲンとして筋細胞内に貯蔵しますが、筋肉の場合は低血糖時でもグルコースを血液中に放出しません。

筋肉は収縮するエネルギーとしてグリコーゲンが使われます。

これが肝臓と筋肉の違いです。

さらに、空腹時間が長く低血糖になると肝臓に貯蔵されたグリコーゲンが枯渇します。

枯渇すると筋肉を動かすエネルギーとしてたんぱく質が分解されてアミノ酸がエネルギーとして使われるので筋肉がつきにくいということになります。

また糖質を摂りすぎて肝臓で貯蔵できる量を超えるとグルコースは脂肪に変換されて肝臓や脂肪組織に貯蔵されます。

糖質を摂りすぎると太るのはグルコースが中性脂肪に変換されて脂肪組織に蓄積されていくからですね。

上記のことから糖新生とは糖質が不足した際に脂肪細胞や筋細胞からエネルギーを作ることだということが理解できたかと思います。

3,糖新生を防ぐ

①食間を空けすぎないようにする

食事回数が少なく空腹状態が続いた場合、糖新生が起ってしまいます。

空腹状態を作らないためにも、ある程度は食事を細かくとり過度な空腹状態を作らないように意識しましょう。

個人差はありますが肝臓に貯蔵されたグリコーゲンは半日程度で枯渇するといわれています。

②空腹状態で長時間のトレーニングをしない

トレーニングは体を動かすためにエネルギーを使います。

空腹状態(筋肉に貯蔵されたグリコーゲンが枯渇した状態)でのトレーニングは糖新生を起こすだけでなく、パフォーマンス低下に繋がります。

筋肉に貯蔵されたグリコーゲンは筋肉が収縮するエネルギーとしてグリコーゲンが使われます。

このことから筋グリコーゲンが不足した状態での運動は糖新生を加速させますので、トレーニング1時間前までに軽食を摂りトレーニングに臨みましょう。

■ おすすめの炭水化物

1,GI値について

GI値とは、グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後血糖値の上昇度を示す指数のことです。

つまりこのGI値が高い食材を食べると血糖値が急上昇し、反対に、GI値が低い食材を食べると血糖値は緩やかに上昇します。

2,急激な血糖の上昇→糖尿病・肥満

血糖値が上がると、インスリンという血糖を下げるホルモンが分泌されます。

このインスリンの分泌が追い付かなくなると、食後しばらく経っても血糖値が下がらず高血糖が続きます。

このような血液中の糖濃度が慢性的に高い状態を「糖尿病」と言います。

GI値の高い食品を食べて急激に血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンというホルモンが多く分泌されますが、このインスリンは”血糖値を下げる“という働きの他に”脂肪を作る・脂肪の分解を抑制する“という働きがあります。

つまり、高GI食品を摂取し、インスリンが多く分泌されると、糖尿病だけでなく、肥満の原因にもなります。

3,GI値の分類

GI値は低・中・高と3つに構成され数値で分類されています。

低GI食品とは、一般的にGI値が55以下の食品を指します。

低GI値:55以下 中GI値:56~69 高GI:70以上

食品GI値分類

  低GI(55以下) 中GI(56~69) 高GI(70以上)
穀類 そば スパゲッティ 押し麦 春雨 玄米 コーンフレーク 白米 パン 餅 煎餅 粥 赤飯 バターライス
果物 りんご イチゴ メロン グレープフルーツ みかん パイナップル 柿 ぶどう 果物ジャム 缶詰
野菜 葉物野菜 ブロッコリー ピーマン きのこ類 さつまいも じゃがいも 里いも 長いも 人参
乳製品 牛乳 チーズ ヨーグルト バター アイスクリーム 練乳

《低GI食選びのポイント》

・ポイント1  デンプン質の低い野菜を選ぶ
・ポイント2  食物繊維が豊富なものを選ぶ
・ポイント3  穀物は精製されていないものを選ぶ

4,GI値を下げる工夫

GI値が気になっていても、GI値が低い食品だけを食べるというのは、なかなか難しいことです。

そこでGI値の高い食品を食べる際に、血糖を緩やかに上げる食事の摂り方も重要になります。 

《GI値を緩やかに上げるポイント》
・ポイント1 食物繊維と一緒に摂取する
・ポイント2 食べる順番を意識する
・ポイント3 お酢を利用する

食物繊維を含む食品と一緒に食べることで、他の食品のGI値を下げる効果が期待できます。

特に、海藻やきのこ類などに多く含まれる水溶性食物繊維は糖を包み込み、吸収しにくくすることで、血糖値の上昇を緩やかにする効果があります。

食べる順番も野菜などの食物繊維が豊富なものから食べるようにしましょう。

酢に含まれるクエン酸や酢酸も糖の吸収を抑え、血糖の上昇を緩やかにします。

副菜で酢の物を付け足すことがおすすめです。

■ まとめ

糖質オフ商品が店頭に多く並ぶ昨今、なんとなくダイエットには糖質を抑えるべきだと考える方がおられます。

痩せたいだけであれば糖質制限ではなくて消費カロリー>摂取カロリーにすれば痩せます。

しかし、筋トレをしてボディメイクしたい場合は糖質を必要量は摂るべきです。

極端なことはせずに三大栄養素である糖質、脂質、たんぱく質をバランス良く食べるようにしましょう!

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