Q,なんとなく脂質はダイエットによくないと思うので極端に制限しています。脂質はダイエットにとってよくないのでしょうか?
A,脂質はカロリーが高くダイエットの敵というイメージを持つ方が多いと思います。
摂取カロリーが増えると太ることに間違いはありませんが、総摂取カロリーの20%くらいは脂質でとることが望ましいです。
今回は脂質の働きや正しいとり方について解説します。
本記事は女性専用パーソナルトレーナーとして10年以上のキャリアがあるパーソナルジムRemake代表でもあり、国際的に最も信頼性の高いパーソナルトレーナーの認定資格NSCA認定パーソナルトレーナー、日本ダイエット協会プロフェッショナルアドバイザーの資格を保持したトレーナーが書いております。
三大栄養素の1つ脂質の役割と特徴を把握することによりダイエットを効率的にすすめることができます。本記事でダイエットの観点からの脂質の必要性が理解できます。
Contents
■ 健康的でダイエットに良い脂質
1,脂質とは
脂質は、私たちのカラダのエネルギー源としての役割の他、脂溶性ビタミンの吸収を助ける働きや細胞膜やホルモンの材料として使われるためカラダを構成する上で欠かせない栄養素です。
脂質は、植物油やバターなどの油脂類や調味料やチーズ・生クリームなどの乳製品、肉・魚、ナッツ類やスナック菓子など、さまざまな食品に含まれています。
主な働きや脂質を多く含む食材を知り、適切な量を摂取できるようにしましょう。
2,良い脂質をとることの重要性
身体によくない脂質をとりすぎると、悪玉コレステロールが増えます。
善玉コレステロールよりも悪玉コレステロールが多い状態になると脂質異常症となり、内臓脂肪が増えたり、動脈硬化などの生活習慣病リスクが高まります。
ちなみに40歳以上の日本人だと約5人に1人が脂質異常症と言われています。
会社の健康診断とかで「脂質異常症」と診断される人も多いので、良質な脂質について知ることはとても大事です。
■ 良質な脂質とその働き
ダイエットでは消費カロリーより摂取カロリーを少なくすることは大前提ですが、制限された摂取カロリー内で良質な脂質をとることはダイエット、健康面でも重要となってきますので良質な脂質とその働きについて解説してきます。
1,DHA・EPA
魚の脂に多く含まれるDHA・EPA。体内で作ることができない「オメガ3系脂肪酸」という種類の脂質のひとつです。
脳にいい栄養素、というイメージが強いかもしれませんが、実は脂肪燃焼や代謝アップにつながり、ダイエットや筋トレにも役立つんです!健康的な体作りにもつながるので積極的にとるのがおすすめです。
脂肪の燃焼をサポート
DHA・EPAは、脂肪の燃焼をサポートしてくれます。体脂肪には脂肪を溜め込む「白色脂肪」と脂肪を分解してエネルギーを生み出す「褐色脂肪」の2種類があるのですが、DHA・EPAは白色脂肪の褐色化を促進して褐色脂肪のような働きを持たせ、脂肪を燃えやすくしてくれるのです。
中性脂肪を減らす
DHA・EPAには中性脂肪を減らす働きも。中性脂肪とは血液中の脂肪のひとつで、多すぎると内臓脂肪や皮下脂肪として体に蓄積されてしまうため、肥満の原因になってしまいます。
一般的な脂質は中性脂肪を増やすので摂りすぎると太りやすくなりますが、DHA・EPAは中性脂肪を減らしてくれるので、体に脂肪がつきにくく、ダイエットの効率アップにつながるのです。
血行を良くして代謝や筋トレの質をアップ
DHA・EPA中性脂肪を減らすだけでなく、血液中の悪玉コレステロールも減らし、血液をサラサラにしてくれます。
血液がサラサラになって血流が良くなると、細胞や内臓にきちんと栄養や酸素が届くようになるので、細胞や内臓が活性化し、代謝アップにつながります。
また、血行が良くなることで筋肉にもしっかり栄養や酸素が届き、運動のパフォーマンスが向上。
筋トレの質が上がり、より効率よく筋肉の成長につながります。
2,MCTオイル
MCTオイルはココナッツなどに含まれる「中鎖脂肪酸」100%のオイルのこと。
サラダ油などの一般的な食用油に多い「長鎖脂肪酸」に比べて、エネルギーになりやすい油です。脂肪として蓄積されにくく、筋肉の維持にも役立つので、ダイエットや筋トレをしている人にもおすすめです。
脂肪として蓄積されにくい
MCTオイルはサラダ油やごま油、オリーブオイルなどの一般的な食用油に比べて、体内で吸収・分解されるスピードが速く、エネルギーになりやすいのが特長。
素早くエネルギーに変わって効率よく消費されるので、体脂肪として蓄積されにくいんです。
脂肪の燃焼をサポート
MCTオイルを継続してとることで、脂肪が燃えやすい体作りにつながります。
私たちの体は普段は糖質を活動のエネルギー源にしていますが、MCTオイルを継続してとることで、脂肪がエネルギーとして使われやすい体になるのです。
筋肉の維持につながる
さらに、MCTオイルは筋肉の維持にも役立ちます。
ダイエットのために食事を制限したり、空腹の状態で筋トレしたりすると、エネルギーが不足。
筋肉を分解してエネルギーを作り出そうとして筋肉の減少につながってしまいます。MCTオイルは素早くエネルギーになってくれるため、MCTオイルをとることで筋肉の分解を防ぎ、筋肉を守ることができるのです。
筋肉はたくさんのカロリーを消費するので、筋肉が減ってしまうと消費カロリーが減って痩せにくい体になってしまうことも。
ダイエットの効率アップのためには筋肉を維持することが大切なので、MCTオイルを活用して筋肉を守りましょう。
■ 絶対に避けたい不健康な脂質
1,トランス脂肪酸
トランス脂肪酸の特徴
- 善玉コレステロールを減らす
- 悪玉コレステロールを増加
- 冠状動脈性心疾患のリスク
- 細胞に悪影響を及ぼす
トランス脂肪酸とは、炭素同士の二重結合が1つ以上トランス型になっている不飽和脂肪酸です。トランス脂肪酸はその多くが油脂を加工・精製する工程でできるものです。
食べ過ぎると冠状動脈性心疾患(CHD)や動脈硬化の高リスク、血液中のLDL(悪玉コレステロール)を増やしHDL(善玉コレステロール)を減らす働きがあります。
アメリカでは2018年6月以降、食品への添加が原則禁止さてます。
トランス脂肪酸の含まれる食材
・マーガリン
・ショートニング
・加工食品
トランス脂肪酸が多く含まれる食品はマーガリンやショートニング、またこれらを原材料に使ったパンやケーキ、クッキー、ドーナツがあげられます。 牛肉や乳製品にも、天然由来のトランス脂肪酸がごくわずかですが含まれています。
■ ダイエットや筋トレの効率アップに!良質な脂質のとり方
1,1日の必要量
体に良いとはいえ、脂質は脂質。とりすぎると太っちゃうんじゃないの?
1日にどれくらいとって良いの? と不安や疑問に思っている人もいるかもしれません。
1日の摂取目安量は脂質の種類によって違うので、それぞれ紹介していきます。
良質な脂質のメリットを生かすには、不足したりとりすぎたりしないように、1日の摂取目安量をしっかり知っておくことが大切です。
DHA・EPAはサバ1切れ分
DHA・EPAの1日の摂取目安量は1g以上。これはマイワシなら1尾(正味55g)、サバなら1切れ(正味80g)ほどの量です。DHA・EPAは魚以外の食材からとるのは難しいので、魚類、特にイワシ、サバ、アジなどの青魚を積極的に食べましょう。
補足となりますが魚油は熱に弱く酸化しやすいので生で食べるのがおすすめです。
2,MCTオイル
MCTオイルは1日に小さじ1杯程度(6g)とるだけでもメリットが得られると言われています。
ダイエットや筋トレに良いからと言ってとりすぎてしまうと、腹痛や胃痛、便秘、下痢、吐き気などの症状を引き起こす場合もあるので注意が必要です。
初めてとる人はティースプーン1杯程度(4.5g)から始め、だんだんと慣らしていくのがおすすめですよ。
MCTオイルをとるなら糖質を控えると効率アップ
MCTオイルを摂るなら、炭水化物(糖質)は控えめにするのがおすすめ。
体内に糖質が十分にあると、糖質がエネルギーとして優先的に消費されるので、脂肪が燃焼されにくくなってしまいます。
糖質を控えてMCTオイルをとることで、脂肪がエネルギーとして燃えやすくなるので、よりダイエットの効率アップにつながります。
■ まとめ
✔良い脂質はダイエット、健康面でも必須。
✔ダイエット、健康面において飽和脂肪酸(肉の脂身、チーズ、牛乳 etc)やトランス脂肪酸は控える。
✔おすすめはDHA・EPAや中鎖脂肪酸のMCTオイル。
✔消費カロリーより摂取カロリーを少なくすることは大前提で摂取カロリーの約20%程度を目安に良質な脂質をとる。
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