体脂肪を減らしながら筋肉を付けたい

Q,痩せながら筋肉を付けてボディメイクしたいです。どれくらいの期間で変化を実感できますか?

A,筋肉を付けながら体脂肪を減らすことはとても難しいです。

適切な栄養管理とトレーニングで可能だというエビデンスは数多くありますが、週2回程度のトレーニングと食事制限するくらいでは難しいです。

筋肉がつくということはトレーニングと並行してしっかり栄養を摂るということで、体脂肪を減らすということはその栄養を減らすということです。

今回は体脂肪を減らすダイエットと筋肥大の関連性、ボディメイクをする上での正しい考え方について解説していきます。

✔記事の信頼性

本記事は女性専用パーソナルトレーナーとして10年以上のキャリアがあるパーソナルジムRemake代表でもあり、国際的に最も信頼性の高いパーソナルトレーナーの認定資格NSCA認定パーソナルトレーナー、日本ダイエット協会プロフェッショナルアドバイザーの資格を保持したトレーナーが書いております。

■ 筋肥大とダイエットの食事管理

1,筋トレで筋肥大させる食事管理

パーソナルジムやスポーツジムでトレーニングをする目的は何でしょうか?

もしその理由が「痩せたい」「細くなりたい」であれば有酸素運動と食事制限で目的は達成できます。

しかし、その目的が痩せるだけではなく、筋肉をつけてボディメイクしたい場合は適切な栄養管理とトレーニングが必要になってきます。

私のジムに来られる多くのお客様はカウンセリングの際に「筋肉をつけて脂肪を減らしたいです」と仰います。

これはそう簡単なことではありません。

なぜなら筋肉がつく基本原則は消費カロリー<摂取カロリーにすることだからです。

ボディビルダーが増量期と減量期を分けるのはこのことが理由ですね。

単純に摂取カロリーを増やすのではなく、ある程度考えられた栄養バランスで食事をすることが重要です。

なぜなら度なオーバーカロリーは筋肉と並行して体脂肪も過度に増やしてしまうからです。

まずは自分の基礎代謝量の+500kcalからスタートし体の変化を見ていきましょう。

その上で、摂取カロリーの栄養バランスです。

たんぱく質は体重×1~1.6倍、脂質は摂取カロリーの20%でオメガ3系にし、残りのカロリーを炭水化物にすることが理想です。

筋肉量、運動量、体重、身長、性別、年齢などで必要な栄養には個人差があるので正解はありませんが大事なことは過度なオーバーカロリーにしないことです。

詳しくは「ダイエットにおすすめの食材」で解説してますのでご覧ください。

2,体脂肪を減らす食事管理

体脂肪を減らすには消費カロリーより摂取カロリーを抑えることが基本です。

その上で1kgの体脂肪を減らすには約7,200kcalの消費が必要となります。

1日の消費カロリーが1,800kcalで毎日の食事を1,500kcalに設定した場合は7,200kcal÷300kcal=24日となり、体脂肪1kg減るのに24日かかるということです。

詳しくは痩せるための消費カロリーについてをご覧ください。

■ 筋トレとダイエットの関連性

1,筋肉をつけながら体脂肪は減らせるの?

前述の通り、筋肥大には摂取カロリー>消費カロリーダイエットには消費カロリー>摂取カロリーにすることが基本です。

このことから筋肉をつけながら体脂肪を減らすということに矛盾が生じていますよね。

しかしながら適切な栄養管理とトレーニングでこの事柄を解決することができるのです。

その方法は…

週3以上の適切なウェイトトレーニングと適切な栄養バランスで基礎代謝量-200kcal程度の食事にすることです。
※適切な栄養バランスの参考「ダイエットにおすすめの食材」

これは世界的なフィットネス科学者であるメノヘンゼルマン博士が様々な実験、研究により可能であると自身の記事で紹介しております。

メノヘンゼルマン博士は、過度な食事制限(マイナスカロリー)は体脂肪と並行して筋肉を分解してしまいますが、適切な頻度と負荷のウェイトトレーニングと栄養管理で筋肉をつけながら体脂肪が減ることが可能であることを実験から証明しました。

このことから、筋肉をつけながら体脂肪を減らすことは可能だといえます。

2,理想と現実

筋肉をつけながら体脂肪を減らすことは可能ですが、パーソナルジムに来られる多くのお客様には非現実的です。

なぜなら基本は週1~2回のトレーニングだし、子供がいるとそこまでの食事管理はできないですよね。

また仕事関係や友人との社交性を保つために会食も外せないかと思います。

では一般的にはどういう考えでボディメイクを目指せばいいのでしょうか?

3,現実的に達成できるボディメイク

数多くのお客様を担当させていただいた上で、私が考える現実的に達成しやすいボディメイクとは…

それは体脂肪を減らしながら現状の筋肉量を落とさないようにするということです。

また、トレーニングやストレッチにより筋肉の使い方が向上し、姿勢が改善されバストアップやヒップアップに繋がるのです。

多くの女性のお客様は筋肉をつけるより「痩せたい」「プロポーションが良くなりたい」と思ってパーソナルジムに行かれるのではないでしょうか?

私の経験上カウンセリング時にこのことを理想とするお客様が多いです。

であればこの考え方でボディメイクを目指すことが現実的だと思います。

■ 体脂肪を減らしながら現状の筋肉量を落とさないようにする

1,トレーニング

筋肉量が多い下半身は高重量で行い、上半身は対象の筋肉をしっかり意識できるようになるまで低重量で高回数行うようにしましょう。

女性の場合は男性よりもホルモンの関係で筋肉がつきにくいです。

特に上半身の筋肉は圧倒的に男性よりも筋肥大しにくいので機能性を向上させるという意味で対象の筋肉を意識できる程度の重量でトレーニングするくらいが丁度良いです。

トレーニングをする理由は筋肉の分解を防ぎ、筋肉の機能性向上によりプロポーションを改善するという考えでいいでしょう。

現状の筋肉が維持で体脂肪が減るということはどういうことか?

体重60kg~55kgのダイエットに成功した場合…

60kgを支えていた下半身の筋肉が維持された状態で55kgまで痩せたのだから見た目の変化はかなりのものです。

2,食事

過度な食事制限は筋肉量を減らしてしまうのでせっかくのトレーニングが台無しになってしまいます。

まずは適切な栄養バランスで消費カロリーに対して-200kcalくらいからスタートしましょう。
※適切な栄養バランスの参考「ダイエットにおすすめの食材」

体脂肪1kg減らすには約7,200kcalの消費が必要です。

むくみや腸内環境でそれ以上に体重が落ちる場合がありますが、体脂肪が減るペースはゆっくりなのでそれがストレスになる方は体重計にあまり乗らないことをおすすめします。

3,有酸素運動

有酸素運動では脂肪とともに筋肉も落ちます。

特に、1時間を超えるような長時間の運動はおすすめできません。

筋肉が落ちると基礎代謝が下がるので痩せにくく太りやすい体、つまりリバウンドしやすくなってしまいます。

<種目別、60kgの人が30分で消費するカロリー>

  • 水泳:261kcal
  • テニス(シングル):230kcal
  • ランニング:261kcal
  • ウォーキング:95kcal
  • エアロビック:158kcal

有酸素運動は、カロリー消費量が意外と少ないのに筋肉を分解するので、筋肉を落とさないという観点ではデメリットといえるでしょう。

■ まとめ

「筋肉をつけて体脂肪を落としたい」は理想だと思いますが、現実にはかなり難しく日常生活との両立は長期的には難しいと思います。

よくあるボディメイクのビフォー&アフターは体脂肪が減ることによる変化であり筋肉量は変わらないか少し減っていることが多いのが現実です。

「体重計で測定したら筋肉量が増えてた」とよく聞きますが、体重計の測定方法はインピーダンス法という電気を使った測定方法です。

筋肉は電気を通しやすく脂肪は電気を通しにくいという理屈ですが食後や水分を摂った時間、風呂上がりなどで数字は大きく変わってきます。

毎日測定すると数字がころころ変わるのはこれが理由です。

「筋肉をつけて体脂肪を落としたい」という理想から、結果で落胆するより現実的に可能な範囲のボディメイクを目指すことがモチベーションに繋がるかと思います。


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